映画 2009

「インフォーマント!」ロクでもない内部告発者をマット・デイモンが好演

インフォーマント!(★★★★☆)@ RIALTO Newmarket 日本でも公開中

偶然ソダーバーグ監督の作品が同じRIALTOで上映されていたので、CHEつながりで観てみた。

ハリウッド作品にしては珍しくオフィシャルサイトがチープな造り。興収が厳しそうだから予算がつかなかったのかな?本家英語サイトはちゃんとしているんだけど。

マット・デイモン扮する内部告発者がホントいい加減で、良い味だしてる。

内部告発者=正義の味方

という固定概念を見事に打ち破ってくれる、よい映画。

でも、なぜ彼がFBIに内部告発をしてしまったのかが、本当に不思議。だって自分に調査の手が伸びれば、自分の首を絞めてしまうのだから。

「自分の犯した罪は大したことない」

という過信からか?それとも、単なるオバカ?

他人の心情を慮(おもんぱか)る能力に欠けている感はあるから、それが一番の理由かなあ。

「人は感情で動く」

からねえ。

「天網恢々疎にして漏らさず」

でした。

ポチっと一押しよろしくお願いします→にほんブログ村 海外生活ブログ ニュージーランド情報へ 人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「An Education」少女の背伸びした初恋

An Education(★★☆☆☆) @ Bridgeway 日本公開は???

すごくありがちな

「多感な少女が背伸びした恋をする」

お話。

1960年代、ロンドン。オックスフォードを目指す主人公が偶然出会ったお金持ちの男性と恋に落ちて

「自分が今まで知らなかった世界」

を知り、退屈な日常から抜けだそうとする。彼の裏の部分を知りつつ、惹かれていき、ついには婚約までするが…

ストーリーもありがちだし、登場人物にもあまり厚みは感じられない。

それよりもなによりも、この程度のブリティッシュ・イングリッシュが聞き取れないことに非常に危機感を覚えた。ちゃんと英語は勉強し続けないと…

ポチっと一押しよろしくお願いします→にほんブログ村 海外生活ブログ ニュージーランド情報へ 人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「チェ 28歳の革命|39歳別れの手紙」後編は痛恨の極み

チェ 28歳の革命|39歳別れの手紙(★★★★☆)@ RIALTO Newmarket 日本では公開終了

NZ国際映画祭にも出品されていた、ソダーバーグ監督作品。2部構成になっており、1本通常15-16ドルなのが、通しで観ると20ドルと割引になる。

大半はスペイン語+英語字幕で、時々挿入される、チェへのインタビュー部分だけが英語になる。この切替が結構頻繁なため、字幕を読むのか、それとも英語を聞くのかが混乱して追えなくなることがしばしば。少しでも字幕を減らすための工夫なんだろうけれど、英語を母語としないものには迷惑な話。どちらかに統一してくれ~

前編はキューバ革命成功まで。チェが最前線の指揮官として部隊を率いていたことがよくわかる。

後編はキューバでの成功を南米諸国にもたらそうとボリビアに潜入、しかし人民の支持を得られずに革命の企図は失敗に終わる。

映画にもあったけれど、革命を起こすというのはそれだけで「狂気の沙汰」に違いない。そんなことをアルゼンチン人のチェがわざわざキューバに命をかけて渡航して実現、そののちさらに別の革命をボリビアで起こそうとする。

そこまでの情熱を持ち続けたチェに対しては、強い畏敬の念を感じずにはいられない。

しかし、後編は正直見るのがつらかった。ボリビアで革命を起こそうとするものの、外国人として最後まで人民に信頼されず、孤立したまま山中をさまよい、仲間を徐々に失い、ついには捕縛、殺害される。

心をうつ映画ではあるけれど、気持ちは晴れない。

閑話休題

亀井静香がチェ・ゲバラを尊敬しているというのは、最近よく知られるようになった。事務所にはチェのポスターが貼られているそうな。そんな彼をこのまま金融担当相にしておくのは、非常に危険だと思う。

「地獄への道は善意で敷き詰められている」

にある通り、彼は彼の信念にのっとって「弱者救済」のためにモラトリアム法などを推進している。でもそれは、結果として日本を没落させ、国民をより不幸にさせることになる。誰か亀の首に鈴をつけてくれ~

ポチっと一押しよろしくお願いします→にほんブログ村 海外生活ブログ ニュージーランド情報へ 人気ブログランキングへ

| | コメント (2) | トラックバック (0)

「キャピタリズム マネーは踊る」アジテートだけの映画なら、もういらない

キャピタリズム マネーは踊る(★★★☆☆)@Rialto New Market 日本では09/12/5より順次公開

希代のアジテータ、マイケル・ムーア最新作。

昨今、サブプライム狂想曲を始めとする

「強欲な資本主義」

がアメリカではびこり、貧富の差が拡大、多くの中産階級が没落し、ワーキングプアもしくは失業者となった。

それを矯正するために「資本主義」そのものをもうヤメちまえ、というのが今回のネタ。

資本主義に欠陥があるのはその通り。でも、そうはいっても

「社会主義がクール」

とか

「コーポラティブ(協同組合)なら全てうまくいく」

というのはナイーブすぎる。

さらに、日本や欧米が「格差」という点で比較的マシというのは事実だろうけれど、

日本であれば自殺率世界最高レベルに象徴される「経済回って社会回らず」の状態だし、

欧州であればEU統合による民族主義の高まりからくる社会不安など、それぞれに問題を抱えている。

「最悪」から見れば「悪い」や「ボチボチ」はまだマシかもしれないけれど、それらは決して美化するべきものぢゃないでしょ。

もちろんそんなことはマイケル・ムーアは百も承知していて、しかしとりあえず現状を打破するために、欧州・日本を

「目に見える、目指すべき目標」

として美化したうえで描いているのだろう。でも、その手法が行きすぎるとちょっと鼻につく。

あと、オバマを「革命」の象徴として描いているところも、すごくナイーブな気がした。もちろん、彼は彼なりに努力をして「強欲な資本主義」を改善していくのだろうけれど、一直線に「社会主義」や「協同生産方式」には行かないに決まっている。

思い切り現状を否定するなら、合わせて「現実的な提案」もしてくれ~、という感じ。

ボウリング・フォー・コロンバインの時は「銃反対」をアジテートしつつ、きっちり映画としても成立していたのだけど、最近の作品は極端なカリカチュアライズだけが多少笑えるだけで、エンターテイメントとしてはイマイチ。

そう、「銃をなくせ」というのはアジテートだけで成立するけれど、「資本主義をなくせ」は代案無しでは成立しないし、そもそもそんなことは無理。現状改善を目指すなら、資本主義という「弱肉強食」の環境をいかに和らげ、「最大多数の最大幸福」を追求するか、というテクニカルな問題に焦点を当てるべき。

宮台真司風に言わせれば「カタルシスはあるけれど、出口(解決策)はない」作品

それでも、終了時には観客から拍手があった。Kiwiはアメリカ嫌いで知られているので、これだけ現状をアメリカをこき下ろしていれば溜飲が下がるということなんだろう。

あと、マイケル・ムーアが映画の度にどんどんデブっていた件については、今回一応歯止めがかかった様子。このまま行ったらどうなるのか心配していたので、その点はよかったよ(笑)

ポチっと一押しよろしくお願いします→にほんブログ村 海外生活ブログ ニュージーランド情報へ 人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「A Serious Man」人生万事塞翁が馬、ってこと?

A Serious Man(★★★★☆)@ Rialto New Market

久しぶりのリアルト。本当はマイケル・ムーアのキャピタリズムを見るつもりだったのだけど、今日はやっておらず、代わりにコーエン兄弟作品ということでこちらにしてみた。

「人の不幸は蜜の味」

というのは真実で、主人公に新たな不幸が降りかかるたび、観客は大笑い。十分に楽しめた。

エンドロールが出た時には一瞬

「え、ここで???」

と唖然としてしまったけれど、それはコーエン兄弟の得意技。もう慣れてますから(笑)

これまで大過なくすごしてきたユダヤ人で小市民の主人公。そんな彼に突然「これでもか」というくらい大小様々な不幸が一度に襲いかかる。

・離婚&別居
・隣家との境界線トラブル
・プーで家に居座る兄
・TVアンテナがずれて映りが悪くなっている
・終身教授昇進の瀬戸際
・落第してしまった生徒からの賄賂
・匿名の誹謗中傷メール

などなど。

あまりに不幸が続くため、ラビ(ユダヤ教の宗教的指導者)に教えを乞おうとするものの、どのラビも頼りにならず、八方ふさがり。

しかし、あることをきっかけに事態は好転、何とかどん底から這い上がれそうになるが…

実は不幸ばかりが襲いかかっているように見える彼だけど、ほんの少しの幸運も体験している。お隣の美人妻のハダカを拝めたり、交通事故には合うものの、無傷だったり。

というわけで、その時はどんなに不幸に思えても、

「人生万事塞翁が馬」

のことわざにある通り、それがきっかけとなって後で幸運が舞い降りてくることもある。

人はその場の結果で判断をしがちだけれど、実は後々になってからでないと、本当の評価は下せない。真の幸福は時に不幸の衣をまとってやってくることもあったりする。

もちろん、だからといって一筋縄ではいかないのがコーエン兄弟作品なんだけど(笑)
上記の通り「置いてきぼり上等」な方はぜひ。

ポチっと一押しよろしくお願いします→にほんブログ村 海外生活ブログ ニュージーランド情報へ 人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

「母なる証明」頭をハンマーで殴られるほどの衝撃作

母なる証明(★★★★★)@新宿バルト9

「殺人の追憶」「グエルム」のポン・ジュノ監督最新作。

これはすごい。途中まではオーソドックスに話が展開していくのだけど、後半、一気呵成にたたみ込んでいく。この緩急が素晴らしい。随所にさりげなく張られた伏線も効果的。

久しぶりに頭を「ガツン」とぶん殴られたほどの衝撃を受けた。

「足りない」息子を偏愛する母が、息子に着せられた殺人容疑を晴らそうと、それこそ「盲目的」に突っ走り、真相に迫っていく、というお話。

先入観をもって見ないほうが良いたぐいの映画なので、ここではあまり詳しくは書かない。ぜひ劇場で見てくださいな。

韓国映画ってやっぱりすごいなあ。NZにはほとんど来ないところが残念。韓国スーパーマーケットでDVDレンタルとかもしているのだけど、ハングルのパッケージなので全然中身がわからない(多分英語字幕くらいはついているんだろうけど、それも無ければ、借りてもお手上げ)

ポチっと一押しよろしくお願いします→にほんブログ村 海外生活ブログ ニュージーランド情報へ 人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「沈まぬ太陽」残念ながら共感できず

沈まぬ太陽(★★★☆☆)@新宿バルト9

日本に帰った時はなるべく邦画を見るようにしている。そんなにチャンスがあるわけではないので慎重にチョイスするのだけど、この映画を選んだのは

1.原作が評判になっており、かつ未読なのでストーリー展開はまだ知らない
2.JALに気兼ねして電博、TV局が出資していないおらず、その分骨太になっている(のでは?)
3.3時間超と長尺ということは、マーケティング至上主義に陥っていない(はず?)

あたりだったのだけど、あまり満足いく結果ではなかった。

監督の若松節朗はTV局ディレクターから映画進出し、ホワイトアウトなどを撮っている。過去作品は未見。

撮り方は非常にオーソドックスで比較的長回し。

文庫本5巻分、20年間の内容をつめこんでいるので、時間的にブツブツ切られてしまいあまりテンポは良くない。

また、恩地がカラチ、テヘラン、ナイロビと左遷させられまくるあたりは

「辞令がテレックスで届き、恩地驚愕」

と同じパターンが続き、「天丼」ギャグかと思ってしまった。もう少し工夫して演出すればいいのに。

他にも原作を忠実になぞろうとしているためか、描写が浅い点が目立つ。映画化するんだったら大胆にカットしていくつかのポイントに焦点をあてないといけないのにねえ。

技術論は脇におくとして、一番違和感があったのは何度も恩地が繰り返した

「オレは会社のためにがんばってきたのに…」

という台詞。

「会社のために」

って何?どいういう意味??食べ物???というくらい、共感できない。

イヤなら辞めちゃえばいいぢゃん

もちろん、当時転職することが困難だったことは理解しているけれど、それにしてもそこまで自分を貶めようとする会社にしがみつく意味がわからない。サラリーマンじゃなくて現場で働いたり、自営になるにしても、家族のことを考えればよっぽどそちらの方がマシでしょ。

まあ逆説的には転職や起業が自由になったこの時代にいることの幸せを教えてくれた、という感じ。

ぐぐってみたら恩地のモデルになった小倉寛太郞の講演録があった。

~「私の歩んできた道」駒場からナイロビまで~

ここで「辞めなかった理由」をあげているところがある。

よく質問されるんですけど、「そんなにいじわるされてどうしてやめなかったのか」。それは「このやろう」と思ってやめてやろうと思ったときだってありますよね。しかしね、やめるとよろこぶやつがいる。東京本社では喜び、その場で祝杯をあげそうなのがぞろぞろいる(笑い)。一方、成田や羽田では、やめちゃったんだそうだ、なんて、ヤケ酒飲むのがいるかもしれない。それ考えると冗談じゃないやめられない、ということですよね。みんなが手を挙げてやめてよかったというのならやめていますよ。しゃくにさわるやつが喜んで、がっかりするやつを悲しませちゃいけないと思ったんです。

うーん、わからないではないけれど、辞めた後のことをそこまで気にする必要があるのかなあ。やっぱり不思議。

ポチっと一押しよろしくお願いします→にほんブログ村 海外生活ブログ ニュージーランド情報へ 人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「UP」大人でも十分鑑賞に堪える傑作

UP(★★★★★)@ Sylvia Park 邦題:カールじいさんの空飛ぶ家日本公開は09年12月

NZ Heraldで5つ★と非常に評価の高かったこともあり、スクールホリデー初日、観客席は家族連ればかりというところを見に行った。

すばらしい!!

ニモを見た時に

「子供向けにしてはよくできているなあ」

と思ったけれど、この作品は

「大人にぜひ見て欲しい」

と思わせるほどレベルが高い。もちろんファンタジーだし、細かい矛盾点とか指摘し始めたらきりがない。でも、そんなことは置いておいて、意外性があり、かつ喜怒哀楽のメリハリもついたストーリー展開、きっちりとしたキャラクター設定、そしてエキサイティングなクライマックスと大団円のエンディング。本当に素晴らしい。

隣にKiwiの家族連れがいたのだけど、終了後にお父さんが

「オレ2回も泣いちゃった」

と言っていたのが印象的。こちらもウルウルですよ!

ストーリーはシンプルということもあり、できれば事前情報少なめに見に行くことをオススメします。というわけで、あらすじはナシ。

じっくり映画館でカールじいさんとその一味(笑)の大冒険を堪能してくださいな。

こちらもポチっとお願いします→にほんブログ村 海外生活ブログ ニュージーランド情報へ 人気ブログランキングへ

| | コメント (3) | トラックバック (0)

「イングロリアス・バスターズ」タランティーノ節炸裂!楽しい!

イングロリアス・バスターズ(★★★★☆)@ Skycity Queen St. 09年11月日本公開予定

タランティーノ最新作。面白かった~

評価は高く、映画ジャッジ!米映画批評でも激賞されているし、NZ Heraldでも4つ★。

オフィシャルサイトではブラピが前面に出ているけれど、実際にはそれほどでもない。ナチ占領下フランスでのブラピ率いるアメリカ兵パルチザン(頭領がブラピ)と、ユダヤ人狩りをくぐり抜けてきたヒロイン(メラニー・ロラン)による、ナチスへのテロ&復讐劇。

血のりバシバシだけど、残酷シーンはロングに引いたりとか一応配慮は感じられるので、そちら方面が苦手な方でも何とか耐えられるのでは。

過度にアクションに走るのではなく、ギリギリと張り詰めた言葉の駆け引きが要所で展開。2時間超の長丁場を5章構成でうまくまとめ、きっちり「映画」を見せてくれた。タランティーノ、GJ!!

こちらもポチっとお願いします→にほんブログ村 海外生活ブログ ニュージーランド情報へ 人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

もう少し切り込んで欲しかった「Goodbye Solo」

Goodbye Solo(★★★☆☆)@ Bridgeway 日本公開は??

今年のNZ国際映画祭、最後に見たのはこちら。

黒人のタクシードライバー、ソロは孤独な老人ウイリアムを2週間後に町外れの山頂まで運ぶ約束をした。そこは自殺の名所。ソロはウイリアムが死出の旅に赴こうとしているのに気づき、必死で止めようとあの手この手でウイリアムに干渉していく。

饒舌なソロについては、どんな家庭でどういう友人がいて何を目指しているのか、などなどいろんなことがわかる。でも、寡黙で人とふれあおうとしないウイリアムについては、ほとんど何もわからない。

死に向かおうとしている彼がどれだけの物を背負い、どんな不幸を経験したのか。彼の長い人生でどんな絶望と出会ってしまったのか。そういったことが欠けたまま、物語は当日を迎えてしまう。

ベタな演出かもしれないけれど、カットバックででもいいからウイリアムの人生を垣間見せてもらえれば、少しは納得できたのかもしれない。演技はよかったと思うのだけど、正直消化不良感が残った。

こちらもポチっとお願いします→にほんブログ村 海外生活ブログ ニュージーランド情報へ 人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧