« 買っちった2 | トップページ | ペパーミント・キャンディー »

ヴィタール

ビックカメラでプラズマTVを買ったあと、時間をチェックするとちょうど「ヴィタール」が始まる時間。急ぎ足で元昭和館、K's Cinemaに。ここはお初。小さいけど、いすの座り心地はよくてくつろげる感じ。

ヴィタール(★★★★☆)

解剖がテーマということで、塚本監督お得意のグチャグチャドロドロ満載かと思いきや、それほどでもない。解剖シーンはもちろん内臓とか出てくるものの解剖用の人体ということもあり、ちょっと柔らかいロウ人形みたい。交通事故が原因で記憶喪失となってしまった医学生高木(浅野忠信)が、解剖実習を通じて徐々に記憶を取り戻す過程を描く。

HPのプロダクション・ノートを読むと、監督はこの映画を完成させるためにかなり解剖について研究をしたとある。確かに細部にわたってリアリティありあり。しかし、この映画にとって解剖はあくまで素材でしかない。

完全に記憶をなくしてしまった高木にとって、今、ここにある現実にはそれほどのリアリティを感じられない。逆にふとした瞬間に脳裏に浮かぶ恋人涼子(柄本奈美)との濃密な時間の方が、現実よりよほど甘美で、居心地がよいのだから、そちらを現実と思いたくなるのもよくわかる。でもこの、「胡蝶の夢」もメインテーマではない。

物語が進むにつれ、観客は高木に対する涼子の愛のあまりの深さに驚嘆し、その深さが起こす奇跡を目の当たりにする。そして高木は、涼子の愛によって真の回復をはたす。昨日DVDで見たOASISが現実の世界での究極の愛の姿なら、この作品は死者の生者に対する究極の愛を示してくれる。

|

« 買っちった2 | トップページ | ペパーミント・キャンディー »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/16680/2449214

この記事へのトラックバック一覧です: ヴィタール:

» 鑑賞。 「ヴィタール」(劇場) [animatechtonica]
ヴィタール VITAL 2004年 日本 監督:塚本晋也 公開:2004/12 [続きを読む]

受信: 2005/02/06 07:41

« 買っちった2 | トップページ | ペパーミント・キャンディー »